膝の痛みの原因は軟骨が減っているからは本当?
くに接骨院整体院の院長です!
お医者さんでレントゲンを撮った時に「膝の軟骨がすり減って、隙間がせまくなっているね」
と言われたことはありませんか?
膝の痛みの原因として「軟骨が減っているから痛い」という考え方は一般的に広まっていますが、必ずしも軟骨の減少だけが膝痛の原因とは限りません。実際の膝痛の原因は多岐にわたり、軟骨の減少が直接の痛みの原因とはならない場合もあります。以下にその理由を詳しく説明します。
1. 軟骨には神経がないため、直接的な痛みの原因にはならない
軟骨は体内でクッションの役割を果たし、関節の衝撃を吸収して滑らかに動くようにしていますが、神経が通っていない組織です。そのため、軟骨自体が損傷を受けても、直接的に痛みを感じることはありません。では、なぜ軟骨が損傷したり減少すると痛みを感じる場合があるのでしょうか?それは、周辺の他の組織が痛みの原因になっている可能性が高いからです。
2. 関節周囲の組織や筋肉の影響
膝の痛みの原因は、関節周囲に存在する筋肉、靭帯、腱などの組織や、関節を覆う滑膜(関節内の滑液を分泌する膜)、関節周辺に存在する脂肪組織に関連している場合が多いです。膝関節周囲の筋肉が硬くなったり、靭帯や腱が炎症を起こしたりすることで痛みが発生することがあり、これらの要因が膝の痛みの原因となるケースも少なくありません。例えば、膝関節の周りにある筋肉が炎症を起こす「鵞足炎」や、滑膜の炎症である「滑膜炎」が、膝の痛みの原因となることも多いです。
3. 関節の負担と炎症が痛みを引き起こす
関節の動きに伴って軟骨が損傷した場合、関節がスムーズに動かなくなり、周辺の組織に負担がかかりやすくなります。これにより、炎症が発生し、痛みが引き起こされることがあります。例えば、膝を動かすたびに摩擦が生じるようになると、関節内で慢性的な炎症が続き、痛みが生じることがあります。しかし、この場合でも、痛みの原因は「軟骨の減少そのもの」ではなく、摩擦によって生じた「炎症」や周囲組織への負担です。
4. 軟骨減少と痛みの関係が必ずしも一致しない
研究によると、膝軟骨が減少している人すべてが痛みを感じるわけではないことが分かっています。例えば、X線検査で軟骨が大幅に減少しているのに痛みを感じない人もいれば、逆に、軟骨の損傷が軽微でも強い痛みを訴える人もいます。これは、痛みの発生が軟骨の状態だけに依存しているわけではなく、個々の身体の状態や炎症の程度、筋肉や靭帯の強度、心理的要因など、複数の要素が影響しているからです。
5. 心理的・社会的要因の影響
痛みは単なる身体的な現象だけでなく、心理的・社会的要因とも密接に関係しています。ストレスや不安、生活環境の変化、運動習慣の不足などが痛みの感じ方に影響を与えることがあるため、軟骨の減少だけに痛みの原因を求めるのは必ずしも正しいとは言えません。心理的な要因が強く影響している場合、軟骨に変化がなくても痛みを感じることがあります。
6. 軟骨減少の進行と痛みのコントロール
軟骨が減少している場合でも、適切な治療やケアを行うことで痛みをコントロールすることが可能です。例えば、物理療法や運動療法、生活習慣の改善、体重管理などにより、膝関節への負担を減らし、周囲の筋肉や靭帯を強化することができます。これにより、軟骨の減少による間接的な痛みを軽減し、生活の質を向上させることが可能です。
まとめ
いかがだったでしょうか?
膝の痛みの原因が「軟骨が減少しているから」と単純に結びつけられるわけではありません。実際には、膝の痛みは関節周囲の組織や炎症、心理的な要因など、複数の要因が関与しています!
当院では膝の痛みに対して「手」による検査で原因を分析し、的確に患部にアプローチしていきます。また、負担のかかる歩き方の矯正やセルフケアなど分かりやすい説明を心がけておりますので、膝の痛みでお悩みの方はお気軽にご相談ください。